初期臨床研修

 

多様なプログラム

現在、金沢大学附属病院研修医・専門医総合教育センターは7つのプログラムを持っています。詳しくは金沢大学附属病院研修医・専門医総合教育センターをご覧下さい。初期臨床研修で当院の整形外科つまり金沢大学整形外科での研修・見学は、これら3つのプログラムのうち以下の1つのプログラムが該当します。

  1. 専門領域重点プログラム

すでに目指す診療科を決定している方、地域枠で診療活動に当たる方を対象とし、基本的な診療能力を身に付けるとともに、将来目指す診療科の医師としての基礎的能力を身に付けるプログラムです。

 

2 weeks one skill course (2W1S)

整形外科で用意している2W1Sは以下の3つです.

1). 骨折・外傷の扱い方コース(X-pの読影、ギプス実習、手術参加)
2). 骨軟部腫瘍の診断コース(X-p、MRIの読影、エコー実技、針生検実技)
3). 腰痛の診断と治療コース(X-p、MRIの読影、手術参加)

 

大学付属病院での研修の1週間

曜日 午前 午後 夜(自由参加)
8:30朝礼 手術参加 手術参加 腫瘍検討会
8:30朝礼、CC、回診 外来 専門外来 関節抄読会
8:30朝礼 手術参加 手術参加、専門外来 手の外科抄読会
8:30朝礼、CC 外来 専門外来 脊椎症例検討会
8:30朝礼 手術参加 専門外来、CC  
専門外来:スポーツ外科(火)、リウマチ外科(水)、腫瘍外科(木)、脊椎外科(金)

外来実習

1ヶ月目
  • 新患患者の病歴聴取を、指導医(振り分け係)の指導の下で行う。
  • 診察医の新患患者診察が始まったら、見学に行って自分のアナムネの確認作業を行う。
  • 患者が処置に回れば、帯同して、その処置を見学する。
  • 外来終了後に指導医(振り分け)と、その日の病歴・処置などについて、総括討論を行う。
    ・落とし穴にはまらない、整形外科的病歴聴取のコツを会得できる。
    ・他科に進んだ時に、どのような患者を整形外科に紹介したら良いかの、基礎的な知識を得られる。
2ヶ月目
  • 新患患者の病歴聴取を行う。
  • 診察医の診察が始まったら、見学を行う(毎回、異なった診察医につくことで、様々な疾患を診ることができる。HP参照のこと。)。
  • 患者が処置に回れば、帯同して、その処置を指導医(処置係)の下で行う。
  • 外来終了後に、その日の患者の診断・治療方針などについて、診察医と総括討論を行う。
  • 画像診断のコツをスペシャリストから会得できる。
3ヶ月目以降
  • 病棟業務を優先するが、新患患者の病歴聴取を行う。
  • 処置室では、指導医(処置係)の下で処置を行う。

病棟実習

1ヶ月目

なし

2ヶ月目
  • 患者の受け持ち(常時4~5人)をする(診察、手術計画立案、サマリー作成)。
  • 回診では、受け持ち患者の報告を受け持ち医と行う。
3ヶ月目以降
  • 責任を持って、指導医(受け持ち医)と患者を持つ(入院から退院まで)。
  • カルテの作成、処方・注射の指示、リハビリオーダー、検査オーダーを行う。
  • 回診では、受け持ち患者の報告を指導医と行う。
  • 患者の検査があれば、指導医の下で行う。

手術参加

1ヶ月目
  • 手術参加を、指導医(その手術の受け持ち医)の指導の下で行う。
  • 手術は、外来などの都合で、いつでも途中で手を降ろすことができる。
  • 清潔操作に厳しい整形外科の消毒法、手洗い、ガウンテクニックを習得する。
  • 関連病院(石川県立中央、金沢市立、金沢医療センター、社保金沢、済生会金沢、浅ノ川)にも行って、手術に参加する。
    ・洗浄・デブリドマン・創閉鎖・ドレナージのコツが伝授される。
    ・創を美しく治すコツが伝授される。
2ヶ月目
  • 受け持ち患者の手術に、指導医(受け持ち医)と参加する。
  • 足持ち、鉤引き、吸引、止血、糸結びを習得する。
  • 関連病院(金沢市立、金沢医療センター、社保金沢)にも行って、手術に参加する。
  • 受け持ち以外の手術は、外来などの都合で、いつでも途中で手を降ろすことができる。
    ・手術の実際に、直接参加・関与できる。
    ・局所麻酔、Field block法の手技が習得できる。
3ヶ月目以降
  • 受け持ち患者の手術に、指導医と参加する。

専門外来,専門症例検討会,抄読会

各種専門外来の見学、専門症例検討会・抄読会への参加も自由にできる。
  • 先端的な知識の吸収ができ、各種疾患のスペシャリストの考え方がわかる。
 

整形外科医局への入局

金沢大学整形外科入局希望者には以下のコースがあります.

 

  • 『高度医療周辺プライマリ・ケアプログラム』または『地域医療連 携実践プログラム』を選択し、 研修2年目の半年間,大学附属病院の整形外科で研修し,研修終了後の4月から専門研修プログラムへ移行
  • 『整形外科専門プログラム』を選択し研修2年目の10月から関連協力病院で研修後,専門研修プログラムへ移行
  • 金沢大学附属病院以外の病院で研修後,3年目の4月より専門研修プログラムへ移行

 

専門研修プログラムでは大規模病院または中規模病院、地域医療など約4年間一般臨床整形外科の研修をします.整形外科専門医試験は7年目より受験可能で,この頃より,整形外科のサブ・スペシャリティー(外傷外科医,スポーツ外科医,腫瘍外科医,脊椎外科医,関節外科医,手の外科医,足の外科医)の為の深い勉強を開始します.大学院生は同時期に研究生活に入ったり海外に留学に 行ったりします.