2015 ISAKOS

2015年6月22日

 スポーツ整形外科班の高田と申します。2015年6月7日から11日にかけてフランスのリヨンにて開催された10th Biennial International Society of Arthroscopy, Knee Surgery and Orthopaedic Sports Medicine (ISAKOS) Congressに参加させていただきましたので報告いたします。今回、金沢大学からは中瀬先生、大橋先生、沼田先生、大島先生、私の5人で参加しました。本学会では大島先生が唯一の口演発表で、中瀬先生1題、大橋先生1題、沼田先生2題、大島先生1題のポスター発表をしました。

学会場にて

 本学会は2年に1度の開催で、今年が創設20周年にあたります。今回の会長は神戸大学の黒坂教授が務めておいでました。そのためか、日本人の参加者・発表者も多く見られたように感じます。私は、世界規模の国際学会は初参加だったのですが、学会の公用語は当然英語であり、学会場での英語のやり取りが非日常を感じさせました。国際学会ならではですが、各国からの様々な発表を聞くにあたり、「他国ではそんなこともやっているのか!」と多くの刺激を受けました。
 当科からは、大島先生が2日目に「How Muscle Activity Changes After Six Months of the FIFA 11+ Program?」という演題で口演されました。今回の応募演題が2348演題で、口演での採択率が8.8%という非常に狭き門の中、口演での発表を勝ち取った大島先生は、多くの外国人の聴衆に物怖じすることなく、堂々と発表をやり遂げていました。また、発表後の総合討論においては、元々予定されていた3演題が2演題に減ったためか、檀上では座長を含めて3人での討論となっており、至近距離での(少し怖い風貌の)座長からの質問に対しても的確に、また、会場からの少し聞き取りづらい英語の質問にも柔軟に対応し、実力を遺憾なく発揮していました。 他施設の、日本人発表者の演題を聞く機会も多くあり、多くの先生が流暢な英語で発表・質疑応答を行っており、英語の能力も養わなくてはいけないと感じさせられました。

講演の大島先生

 今回の会場のリヨンは「美食の街」として有名です。夕食時には、いわゆるフランス料理のコースで出てくる料理ではなく、日本の居酒屋のようなBouchon(ブション)で食事をしました。ブションはリヨンの伝統的な家庭料理を提供するビストロで、リヨンの旧市街などではテラス席のようなテーブルが道の両脇にならび、雰囲気も良く、ワインもおいしくいただけます。ブションには2種類の公認マークのようなものがあり、行かれる際には目印にしてお店を探されてはいかがでしょうか。また、リヨンの北側の郊外には、金沢にも出店している「ポール・ボキューズ」の本店があります。お腹とお金に余裕を持って行かれることをお勧めいたします。

Receptionにて

 今回、私は発表が無い中、学会のみに参加させていただきました。非常に多くのことを学ぶと同時に、参加しないと分からない国際学会の雰囲気を味わうことができ、とても有意義でした。次回は、演題を通して参加したいと感じました。今回このような貴重な機会を与えて頂いた土屋教授をはじめとする同門の先生方に深く感謝申し上げます。