金沢大学附属病院 整形外科

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教授からのメッセージ


整形外科医を目指す君たちへ
     
 整形外科は,疾患の種類や病者の年齢分布において大変守備範囲の広い学問・診療分野です.今,日本は高齢化社会に向かっている一方で,老若男女問わず誰もがスポーツ活動を通じて健康増進を図っている状況であり,運動器医療に対する注目度は高まっています.
病院やクリニックを受診する愁訴は,男性では一位が腰痛,二位が肩こり,三位が咳や痰などの呼吸器症状,女性においては,一位が肩こり,二位が腰痛,三位が関節痛となっています.今後さらに,整形外科医のニーズは高まります.整形外科疾患は,他科と競合する部分がほとんどないことも特徴の一つです(おなかが痛くて内科,小児科,外科へ行くことはあっても,骨折や捻挫で整形外科以外の科へ行くことはまずありません).運動器医療に興味があり,この分野で社会貢献をしたい方は是非,金沢大学整形外科へ見学に来てください.整形外科では,患者の皆さんが元気に治っていくのが特徴で,病棟も外来も,医師もナースも大変明るく前向きです.また,我々がどのようなvisionに基づいてどのような研究や治療を行っているかは,このホームページを参考にしてもらえれば幸いです.常に,医学医療は最先端を,教育に関しては未来の整形外科を担う医師の育成を目指しています.
 
 さて,医学生諸君に何かの参考にしてもらいたく,少し自分の経験を述べてみます.私は,学都金沢に憧れ,昭和52年金沢大学医学部に入学致しました.群馬県桐生市の出身です.学生時代は弥生にある金沢大学の学生寮である北溟寮で充実した6年間を過ごしました.当時医学生は,最初の2年間を金沢城内にあった教養部で過ごし,その後4年間,現在医学類のある宝町キャンパスで基礎医学および臨床医学を学びました.勉学にいそしむ傍ら,水泳や野球と読書に没頭していました.名作と呼ばれる国内外の作品はもちろんのこと,医学や医療を題材とした,渡辺淳一,クローニンや山崎豊子の作品あるいは有名な医学研究者の自伝やドキュメンタリーには深い感銘を受けました.今思い起こしますと,これらが,医学への精進と貢献,病者への献身と奉仕という理念のもと,最良の医療を目指す姿勢を培ってくれたのだと思います.
教育というのは「人間形成」です.医学生の皆さんにおいては,是非医学以外にもいろいろな興味を持ち,ヒトとしての幅を広げていただきたいと思います.私は,臨床科目である“整形外科”を担当していますが,整形外科学は教科書で学べます.しかし,整形外科医療は,教科書だけでは全くもって不十分です.医療においては,知力,技術力,体力,コミュニケーション力,思いやりの心,咄嗟の判断力など種々の実践力が必要です.そのためにも,医学生の6年間さらに医師になってからも,幅広い領域でいろいろなものを吸収しておくと良いでしょう.
 
 最後になりますが,医学教育,研究,診療を通じて金沢大学整形外科の更なる発展を目指して,全力で取り組んでいます.一人でも多くの若き精鋭たちが我々の仲間になることをせつに願っています.

 No guts, no glory!
 
金沢大学整形外科 主任教授 土屋弘行